Zに限らず旧車のエンジン内はスラッジやカーボンで真っ黒ってことが多いですね。4,5万キロ走ったものだと、大抵はバルブ、ピストンヘッド、燃焼室がカーボンびっしりで、スクレーパーなど使わないと取れないほど頑固にへばりついています。
さてここで紹介するのは、バイク用としてはまだ商品化されていませんが、ちょっと面白いコーティングです。コーティングといえば、ピストンなどのフリクションを減少させるためのモリブデン溶射やWPCなどが有名ですね。
私が仕事で扱っている商品に液体セラミックの一種があります。様々な用途がありますが、溶鉱炉や金型、鋳型の剥離用コーティングとしても使用できます。これをバイクのパーツに応用してみました。
写真はハーレーダビッドソンのバルブです。左側がコーティング、右側は何もしていない状態です。コーティングは表面から数ミクロン浸透していますので、厚みは全くといっていいほど無く、非コーティング部との段差はありません。
バルブにガストーチで千数百度の熱を与えます。すると、コーティングしていないところは青色や茶色に変色してしまいますが、コーティングしたところは全く変化しません。つまりこのコーティングによって非常に耐熱温度が上がり、燃焼室の高温化でも焼けず、錆も発生しないバルブにする事ができます。また表面硬度も向上していますので、磨耗も少なくなります。潤滑性もありますので、カーボンの付着も防ぎます。
なかなか面白いと思いませんか? コーティングには特殊な装置等必要としません。
どなたかZのパーツで試してみませんか? カスタムショップ様、大歓迎です。
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